大内宿が120%楽しめる! 観光にピッタリな見どころまとめ
福島県の観光スポットの中でも一、二を争うほどの人気観光スポット「大内宿」は、福島県南部の人里離れた山間部に30軒以上の茅葺き屋根の民家が立ち並ぶ、江戸時代の姿をそのまま残す宿場町。国重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
夏には半夏まつり、冬には雪灯籠に照らし出される幻想的な雪まつりなどのイベントが行われ、年間を通して100万人以上の観光客が足を運ぶ人気スポット。まるでタイムスリップしたかのような感覚にもなる歴史的な宿場町「大内宿」の見どころをご紹介します。
歴史情緒ある茅葺き屋根の民家が特徴的な大内宿
福島県南会津、旧会津西街道の両側に茅葺屋根の民家が建ち並ぶ一帯が大内宿です。
約400年前、江戸時代には運搬路として重要な道であった会津西街道(日光から会津につながっている)沿いの宿場町として、参勤交代で江戸へ向かう大名や旅人の宿場町として栄えました。
中には、あの伊達政宗が小田原参陣、豊臣秀吉が奥羽仕置きで、この大内宿を通行した記録があるほど。
こちらが大内宿の全体マップです。
出典:(http://ouchi-juku.com/index.php?Map)
ここまで当時の状態を保っているのも、明治以降、主要な交通道路から外れるなど時代の変化が大きく関係しているそうです。
目の前で見ると、江戸時代にタイムスリップしたかのような感覚になること間違いなしです!
ちなみに、昭和56年には、全国で三番目に国が指定する重要伝統的建造物郡保存地区に指定されました。
大内宿名物の高遠そば(ねぎそば)
大内宿の全長約1キロの区間には、お土産屋やお食事処が軒を連ねています。中でも大内宿の名物といえば高遠そば(ねぎそば)です! 観光客の中にはこの「ねぎそば」を目当てに来る方も多いほど。
名前の通り豪快に添えられた、ねぎ!
このねぎは箸代わりとして添えられたもので、ねぎを使ってそばを掬うのは慣れないと難しいかもしれませんね。もちろん、箸で食べることもできます。
ねぎそばの歴史
ちなみに箸代わりに一本ねぎを使い、そばを食べる独特な文化「ねぎそば」は、長野県の高遠そばが会津の地で広まった事から始まり、「ネギのように細く長く、白髪の生えるまで長く生きる」というお祝いの意味も込めて、ねぎを添えるようになったそうです。
大内宿に訪れた際は必ず食べておきたい名物ねぎそばは、お昼時ともなればすぐに売り切れる・混雑する可能性もありますので早めの昼食をオススメします!
それ以外にもイワナや味噌もち、まんじゅうなど、田舎ならではの郷土料理の食べ歩きが楽しめるのも魅力の一つです。
もうひとつの名物、栃餅もお忘れなく!
ねぎそばも名物ではありますが、それ以外にぜひ食べてほしいのが栃餅です! 栃の実ともち米を合わせてつくったお餅で、びよーんと伸びるくらいモチモチしているけど、すぐに噛み切れる絶妙な加減がたまりません……。小腹が空いたときにでも食べてみてください!
大内宿にある当時の生活を再現した町並み展示館
大内宿を進んだ先にある本陣跡地中央には下郷町・町並み展示館(料金:大人250円、子供150円)があり、当時の生活を再現した生活用具展示物が置かれています。
現代は、機械によって全自動なんてのも当たり前ですが、当時はさまざまな工程ごとに道具を使って生活していたことがわかりますね。
中にある囲炉裏では、お子さんと「昔はこんな道具を使って生活していたんだよ」とお話しながら、くつろぐこともできちゃいます。
大内宿を見守る高倉の大スギと高倉神社
そして、大内宿の街道沿いには、木で切り出したかのような鳥居がそびえ立っています。この鳥居は、後白河天皇の第2皇子(高倉以仁王)の霊を祀ったとされる高倉神社に続く鳥居で、一の鳥居から三の鳥居まで続いています。
この大内宿に立っているのは一の鳥居。
一の鳥居をくぐってしばらく歩くと、二の鳥居が立っています。
さらに二の鳥居をくぐった先にある森(鎮守の森)の中へと続きます。そして、こちらが高倉神社へ続く三の鳥居。
三の鳥居をくぐれば、目の前にあの平清盛に反旗を翻したとされる後白河天皇の第2皇子(高倉以仁王)を祀る高倉神社に到着です。
見どころは、本殿の裏にある樹齢800年、樹高56メートルの高倉の大スギ。周りのスギと比べてもひときわ大きく、見上げるほどの高さには圧巻の一言。
ちなみに、ここ高倉神社では、毎年7月2日に伝統行事である半夏(はんげ)祭りが開催されます。
大内宿のフォトスポット
入り口から真っ直ぐ進んだ先に小高い丘があり、見晴らしがいいので大内宿を見下ろす形で写真が撮れるフォトスポットがあります(ちなみに、編集部もここで撮影しました)。
そこまではなだらかな階段と急な階段があるのですが、どちらからでも繋がっているのでご安心ください。最短は急な階段のほうなので、登りきるとすぐに開けた場所があり、そこが一番のフォトスポットです!
※スニーカーなど歩きやすい靴がオススメ。
大内宿のまつり
半夏祭り
毎年7月2日の半夏の日に開催される、古式ゆかしい祭り。上記でご紹介した「高倉神社」の祭礼で、家内安全、五穀豊穣を祈願します。
雪まつり
2月の第2土・日の2日間に渡って行われる祭り。すっぽりと雪に覆われた町並みが美しく、夜には真冬の花火が打ち上げられます。
大内宿を訪れる際は、連休・行楽シーズン中の混雑に注意!
大内宿を訪れる際の注意点として、ゴールデンウィークやお盆などの行楽シーズンはとにかく混雑します。特に、県道329号線は上下線共に大混雑し、1キロ進むために1時間なんてことも……。
それを避けるためにも早めの到着を目指しましょう。ルートとしては大内宿北側(会津若松市方面)から入る、県道131号「大内宿こぶしライン」が比較的空いているのでオススメ。
大内宿と湯野上温泉駅とを結ぶ専用バス「猿游号(さるゆうごう)」
出典:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%86%85%E5%AE%BF
自家用車以外の場合は、4月1日~11月30日の期間(12月1日~3月31日は冬期時刻にて)、会津鉄道「湯野上温泉駅(ゆのかみおんせんえき)」前と大内宿とのあいだを会津鉄道のダイヤに合わせて1日6~7便運行している、レトロな専用バス「猿游号(さるゆうごう)」があります。
猿游号の予約は前日19時まで。広田タクシーのサイトからインターネットで予約もできます。料金は、1日フリー乗車券が大人1,000円(子供は500円・幼児は無料)。
時刻表も上記サイトで合わせてご確認ください。
湯野上温泉駅は大内宿の最寄り駅で、全国でもめずらしい茅葺き屋根の駅舎が特徴です。待合室には囲炉裏もあり、東北の駅百選にも選ばれた鉄道ファン人気の撮影スポットですので、ぜひ大内宿と合わせて行ってみてください。
会津バス「冬の定期観光バス・鶴ヶ城と大内宿」
会津バスでは、冬期期間(12月下旬~3月下旬)、会津若松駅発着の定期観光バスを運行しています。
料金は 大人 5,000円 小人 4,000円。詳細は会津バスのサイトをご確認ください。
大内宿へのアクセス
車の場合
東京方面から
高速道路・東北自動車道「白河IC」で降り、国道289号線経由(約3時間)
仙台方面から
高速道路・東北自動車道「須賀川IC」で降り、国道118号線経由(約3時間)
新潟方面から
高速道路・磐越自動車道「新鶴スマートIC」で降り、国道131号線経由(約2時間)
駐車場
有料駐車場:国道131号線沿い、大内宿入り口の近くにあります。(Googleマップ)
大型バス:2,000円 / マイクロバス:1,000円 / 普通車:400円 / バイク:無料
無料駐車場:国道131号線沿いの、大内宿入り口よりも北側(会津若松側)にある、大内宿食の館 そば道場の駐車場が利用できます。(Googleマップ)
東京(首都圏)から電車の場合
浅草から会津田島駅まで1本で来られる、東武鉄道の特急車両「リバティ会津」が便利です。浅草から約3時間半程度で到着します。
その先は、上記「猿游号」の1日フリー乗車券と会津鉄道がセットになった「大内宿共通割引きっぷ」の利用が便利です。
会津鉄道&レトロバス猿游号で行く大内宿共通割引きっぷ
猿游号は、4月1日~11月30日の期間は1日6~7便、2月の雪まつりのときは10~16便運行されます。
詳しくは
まとめ
かわいい民芸品や、甘味処、また秋には大迫力の行事防災訓練一斉放水などがあり、年間を通して楽しめる大内宿。
小さいお子様連れのご家庭はもちろん、お年を召された方まで、幅広い年齢層の方が楽しめる大内宿に、一度訪れてみてはいかがでしょうか?
大内宿周辺の観光スポットもまとめていますので、こちらも参考にしてみてください^^